看護師の過酷な労働環境が改善される?

看護師の夜勤見直しの動きについて

看護師の夜勤見直しの動きについて

近年、過酷な看護師の労働環境を是正するために、身体的・精神的な負担の大きな夜勤に対して、回数制限や就業時間の短縮などに取り組む動きが出てきています。

現状、毎年看護師の約10%が何らかの理由によって退職・転職をしていると言われていますが、夜勤時間の長い勤務先に勤める看護師ほど離職率が高いというデータがあります。これは、夜勤が心身に与える負担がいかに大きなものであるのか、端的に示している事象だと言えるでしょう。

こういった背景もあり、最近では看護師団体が夜勤についてのガイドラインを作成し、病院や医療機関へ夜勤の軽減について呼びかけるといったケースも増えてきています。例えば、埼玉県のある病院では一回当たりの夜勤の拘束時間を「16時間⇒12時間」へ短縮し、夜勤日の出勤時間も「午後4時半⇒午後21時」へ変更し、看護師の負担軽減を実施しています。

結果、同病院で働く看護師からは「夜勤後に疲労が残らなくなった」「昼間十分に仮眠がとれるため、業務により集中できるようになった」といった声が上がり、看護師の労働意欲や業務効率が上がり、病院側にもよい影響が現れはじめていると言います。

また、2012年10月に行われた、日本看護協会による調査によると「夜勤中の休憩時間の確保」に取り組んでいる病院や84.8%、「連続夜勤回数の制限実施」を行っている病院は71.3%に上ったとされています。これらの数字は、数年前と比較するとかなり上昇しており、病院側の夜勤に対する意識が変化しつつあることが分かります。

日本看護協会では、2013年3月に、夜勤や交代制勤務(2交代制・3交代制)に関するガイドラインを作成しています。このガイドラインは、長時間の夜勤が看護師に与えるリスクを訴えたものとなっており、「夜勤は連続2回に制限」など具体的な11項目が明記された内容となっています。

日本看護協会は、このガイドラインを病院や医療機関へ提示し、「看護師の安全を守ることが患者の安全を守ることにつながる」とし、同時に看護師の離職率低下のためにも、病院側にできることから取り組んでほしいと、協力を求めています。